【企画展】写真展「四代目みな子姐さん~最後の吉原芸者」

四代目みな子姐さん
(2007年、撮影:タカザワケンジ)

町田市フォトサロンでは、冬の企画展、写真展「四代目みな子姐さん~最後の吉原芸者」を開催いたします。

本展は四代目みな子姐さんの生涯を通じて、お座敷の芸を支えてきた吉原芸者について描いていきます。みな子姐さんは、11歳で吉原の芸者屋に奉公に出て以来、90歳で亡くなるまで、江戸文化の華、吉原の芸を今に伝えた現役の吉原芸者でした。

展示の監修は、江戸文化研究者・安原眞琴さんにお願いいたしました。安原さんは、大学で江戸文化を教えるなかで、みな子姐さんに出会い、芸の豊かさとその人柄にひかれ、亡くなるまでの5年間に渡り取材を続けられました。公私にわたる交流は、ドキュメンタリー映画「最後の吉原芸者四代目みな子姐さん-吉原最後の証言記録-」(2013年)としてまとめられています。近年では研究のほか、芸者や芸事、江戸・吉原に息づいていた日本の文化について、国内外での講演やラジオ講座などを通じ、親しみやすく紹介する活動もされています。今回、みな子姐さんの写真や資料から、本展に合わせて写真のセレクトおよび解説を書き起していただきました。

この展示が、図らずも最後の吉原芸者となってしまったみな子姐さんの居住まい、そして芸に生きた一人の女性が担ってきた日本の文化について知ることの手がかりとしていただければありがたく存じます。

 

写真展「四代目みな子姐さん~最後の吉原芸者」
会期:2018年1月13日(土)~2月18日(日)
会場:町田市フォトサロン2階展示室
主催:町田市フォトサロン
監修:安原眞琴
協力:長尾博、タカザワケンジ
管理運営:NPO法人ワークショップハーモニー

 

四代目みな子姐さん 1919年(大正8)~2010年(平成22) 享年90
北海道石狩郡当別町出身。9歳の時に家族で上京、11歳で吉原の芸者屋に奉公。以後、生涯現役で吉原芸者として活躍する。

 

監修者 安原眞琴(やすはら・まこと)1967年生まれ。東京都出身。文学博士。
研究対象:日本の中世・近世の文学、美術、文化等
現在、立教大学、法政大学、大正大学、東武カルチュアスクールほかで講師を務める。著書:「『扇の草子』の研究-遊びの芸文」(2003年)、「超初心者のための落語入門」(2009年)、ほか。
2000年 学位取得:博士(文学)(立教大学)
2013年 ドキュメンタリー映画「最後の吉原芸者四代目みな子姐さん-吉原最後の証言記録」発表(渋谷アップリンク、池袋新文芸坐他上映)、DVD同時発表
2014年 リトアニアにて上映(在リトアニア日本国大使館オーガナイズ)
2016年 国際交流基金の助成を受け、カナダ・北米4都市にて上映
ラジオ講座「芸者が支えた江戸の芸」(NHKカルチャーラジオ歴史再発見・全13回)担当
ウエブサイト http://www.makotooffice.net/

 

みな子姐さん(右端)と仲がよかった吉原芸者。
「吉原四人組」と呼ばれる(1940年頃)

会期中のイベント
ギャラリートーク&「最後の吉原芸者四代目みな子姐さん
—吉原最後の証言記録」上映会
日時:2018年2月3日(土)
13時30分~15時
会場:町田市フォトサロン
1階展示室
参加費:無料(直接会場においでください)

 

 

お問い合わせ(町田市フォトサロン)
電話:042(736)8281